お知らせ

松江城山公園サクラ不定根誘導法による樹勢回復処置実施中

2017年03月26日更新


松江城山公園のサクラ不定根誘導法による樹勢回復処置実施中



この桜(ソメイヨシノ)は、ごらんのように幹の多が腐朽し、瀕死の状態となっています。これを見かねた私たち樹木医が、ボランテア作業で不定根誘導法による樹勢回復処置を実施しました。

不定根とは、幹などからでる根のことで、本来の「定位置」ではない所から出た根という意味で、『不定根』と言われています。ソメイヨシノは、ヤマザクラなどに比べて幹などが腐朽しやすく、短命といわれています。一方、腐朽部や損傷部から不定根を出しやすいという特徴を有しており、幹の途中から根を出し、その根から養分や水分を得て長生きをすることがあります。また、その不定根が新しい幹となることもあります。


ここで行っている処置は、その不定根を地面まで早く到達させるために、竹筒で誘導する手法です。竹筒の中にはミズゴケが詰められており、不定根はその中に伸び出し、活力のある根となるはずです。この樹勢回復処置が成功し、再びみごとな花を咲かせてくれることを祈っています。

img-326082012-0001.jpg

img-326082025-0001.jpg